三保の松原で富士山が見えないのはがっかり
ユネスコの世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産に登録されている、三保の松原ですが、三保の松原に三保の松原へ行って、富士山が見えないのはがっかりです。
三保の松原に行くなら、富士山全体がバッチリ見える方がいいですよね。
この記事では、富士山がよく見える時期や時間帯などについて、調べました。
また、実際に三保の松原へ行ってきましたので、その体験などレビューします。
三保の松原への旅行を検討されている場合は、ぜひこの記事を参考にしてください。
三保の松原で富士山が見える条件
世界遺産となっている「三保の松原」と「富士山」の両方を楽しむためには、「富士山」が見える事が必要です。
富士市では世界資産に登録された平成3年から令和4年までの31年間の富士山が見えた日の観測記録をとり、公開されています
富士市の観測データからも、季節や時間帯などで富士山の見え方に傾向があります。
おすすめの季節
富士山が見えるおすすめの季節は、秋ごろから冬にかけての時期です。
令和4年の富士山の観測結果で解説します。(午前8時の観測)
月 | 全体が見えた 日数 | 一部が見えた 日数 | 全く見えない 日数 | 全体が 見えた日の割合 | 全体と一部が 見えた日の割合 |
1月 | 19日 | 8日 | 4日 | 61.3% | 87.1% |
2月 | 17日 | 4日 | 7日 | 60.7% | 75% |
3月 | 11日 | 7日 | 13日 | 35.5% | 58.1% |
4月 | 7日 | 7日 | 16日 | 23.3% | 46.6% |
5月 | 11日 | 7日 | 13日 | 35.5% | 58.1% |
6月 | 5日 | 9日 | 16日 | 16.7% | 46.7% |
7月 | 2日 | 7日 | 22日 | 6.5% | 29.1% |
8月 | 6日 | 4日 | 21日 | 19.4% | 32.3% |
9月 | 11日 | 5日 | 14日 | 36.7% | 53.4% |
10月 | 20日 | 6日 | 5日 | 64.5% | 83.9% |
11月 | 16日 | 8日 | 6日 | 53.3% | 80% |
12月 | 16日 | 13 | 2日 | 51.6% | 93.5% |
合計 | 141日 | 85日 | 139日 | 38.6% | 61.9% |
出展:富士市公式サイト「富士じかん」
富士市は富士山の観測データを30年もの間毎日見え方を記録しています。その30年間のデータによると、上記令和4年のデータと同じく、11月~2月までが最も富士山が見える日数が多くなっています。
逆に最も富士山が見える日が少ないのが6月〜8月です。
春霞のかかりやすい3月~5月と、台風シーズンの9月も見える日の割合は低くなっています。
秋から冬にかけて、空が澄んだ状態になる時が、富士山が見える時が多くなっています。
この時期が、富士山を見れる確率が高く、おすすめの季節になります。
おすすめの時間帯
富士山が見えるおすすめの時間帯は、8時です。
時間が進むにつれて、見えにくくなってくる様です。
8時 | 12時 | 16時 | |
全体が見えた | 141日 | 88日 | 85日 |
一部が見えた | 85日 | 118日 | 93日 |
全く見えない | 139日 | 159日 | 187日 |
計 | 365日 | 365日 | 365日 |
また、3回全ての時間で全体が見えた日数は58日、全く見えなかった日は101日だったと記録されています。
この表のデータから、最も富士山が見える時間帯は8時が最も多く141日ですが、12時・16時と時間が経つにつれ、見えにくくなってくる傾向がみられます。
富士山が見える8時ごろを目指しましょう。
天候との関係
また、平地の晴天の日数と富士山全体が見えた日の日数も月別に観測されています。(午前8時の観測)
平地が晴天であっても、周辺の雲や霧によって富士山が見られない日があるそうで、晴天率と見える確率は一致していない様です。
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 |
晴れた日数 | 23 | 19 | 21 | 14 | 18 | 11 | 10 | 12 | 16 | 18 | 21 | 23 | 206 |
全体が見えた日数 | 19 | 17 | 11 | 7 | 11 | 5 | 2 | 6 | 11 | 20 | 16 | 16 | 141 |
かといって、天候が雨や、曇りよりも晴天の方が富士山が見える確率は確実に上がるはずなので、晴れた日を狙いましょう。
三保の松原レビュー
次に、ユネスコの世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産に登録されている、三保の松原に実際に行ってきましたので、その体験をレビューします。
ここからは三保の松原の順路・景観や他には紹介されていない地元の方の口コミ情報などレビューします。
順路①羽衣の松~八木地崎
無料駐車場に駐車すると順路が記されていてわかりやすいです。とにかく矢印の方向に進みます。
駐車場からすぐ静岡市三保松原文化創造センター「みほしるべ」があります。
ここで『三保の松原』についての情報が手に入るそうですが、今回は時間の都合で入館できませんでした。
なので、この施設の詳細は、公式サイトにてご確認ください。
「みほしるべ」は2019年3月にオープンしたそうで、まだ新しくきれいな外観です。冬には足湯のサービスもあり、松原の遊歩道を歩いた後に足湯に浸かるなんて気持ちよさそうです。
「みほしるべ」の周辺には、数軒のお土産屋さんがあります。帰りに立ち寄って、静岡の特産品を購入できます。
販売されているお土産は、安倍川もち、静岡茶、海産物などです。筆者はこちらのお店で『生しらす』を購入して、自宅でしらす丼にしていただきましたが、美味しかったですよ。
入口には、羽衣伝説に関する立て看板がありました。
ここが三保の松原の入口です。
いよいよここから松原に入ります。
ちょっと坂道を、登ります。
松原に入るとすぐに、和歌がありました。
万葉集に和歌が詠まれているということで、三保の松原の歴史は、平安時代から続いているようです。
もう少し入ると、羽衣の松周辺の説明があるので、見どころと方向を確認します。
順路を示してくれているので、歩く方向がわかりやすいです。
まず、順路①は『羽衣の松』です。矢印の方向に進みます。
現在の羽衣の松は『三代目』と書かれています。
羽衣の松は、大きくて枝ぶりもいい感じです。
羽衣の松の横を通ると海がすぐに見えています。
この先に羽車神社と富士山眺望地です
羽衣の松の横を通ると海がすぐに見えています。
順路②に進みます。
海岸に出てすぐに、「羽車神社」があります。
ここは、三保の松原からすぐの「御穂神社」の離宮だそうです。
羽車神社の横に大事に囲われた松の木があります。
羽車神社の横に大事に囲われた松の木があります。
裏側に回ってみると、この松の木を説明した石碑がありました。
どうやら、先代(二代目)の羽衣の松の様です。
枝は潮風等で傷んで無くなってるみたいですが、その幹の太さからすると、相当立派な松だったのでしょうね。
地元の方が教えてくれたのですが、羽衣の松は海の方にあったそうですので、初代のあった松の場所は現在は海の中になっているのかもしれません。
順路③に進みます。
すぐそこは海岸です。
あいにくの曇り空なので、残念ながら富士山は見えませんでした。
砂浜の砂は黒く、これは上流にある富士山などの溶岩の成分からの影響だそうです。
晴れていればこのような景色が見られます。
今回は残念な結果になりました
順路②八木地崎~鎌ヶ崎
富士山が見える事を願って、次の富士山眺望地へ遊歩道を向かい、順路④に進みます。
ここから出口や、この先の眺望地(鎌ヶ崎)への案内があります。
次の富士山眺望地へ遊歩道を向かいます。
ここからは鎌ヶ崎遊歩道です。松並木の中を歩いていきます。
富士山が見える事を願って、次の富士山眺望地へ遊歩道を向かいます。
この時点では、単に森林浴と松原散歩を楽しんでいます。
うっすらと富士山が見えるような、見えないような…
じーっとみていると、雲の形が富士山に見えてくるので不思議です。
しばらく待ってみましたが、残念ながら今回は富士山は見えませんでした。
本日の天気は、曇りのち晴れだったので、もっとねばればもしかしたら富士山が見えたかもしれませんが、空はほとんど雲がかかっていましたので、すぐに晴れる感じはありませんでした。
残念ですが、世界遺産となっている富士山の眺望は次回に持ち越しです。
管理人が撮影したのは7月です。この時点では富士山の下部が見えていますので、観測記録では「一部が見えた」日でカウントされていると思われます。
令和4年では、7月に富士山全体が見えた日は2日なので、晴天でもどうだったのかは不明ですが、曇っていたので、厳しい条件でした。
順路③鎌ヶ崎~駐車場
遊歩道を駐車場に向かうと、鎌ヶ崎の石碑があります。
来た道とは違う遊歩道を、駐車場へと戻ります。
日本平と三保の松原の説明がありました。
日本平からの眺望景観と三保の松原までにまたがった広大な自然公園に指定されています。(昭和26年)
来た道とは逆方向への説明看板があります。
鎌ヶ崎方面から先に来た場合にも、松原の位置関係が分かりやすく表示されています
入口に向かって遊歩道を歩いて戻ります。
松並木の中を歩いて戻りますが、気持ちいいです。
入口付近に戻ったところで、世界遺産に登録された記念碑も建てられています。
2013年6月26日に世界遺産に登録されていますので、すでに10年以上経過しています。
ニュースで見たの、つい先日の様な感覚なんですけど、いつかは行きたいと思っていましたが、実現するまでに結構な月日が経過してました。
地元の方の情報
新三景の碑
三保の松原入口付近にある『新三景の碑』は、遊歩道側からは石碑の裏側になるので、海側に回り込んで石碑の表側をぜひ見てください。
大きく『新三景の碑』と刻まれていますよ。
北海道の大沼公園、大分県の耶馬溪と共に三保の松原が新三景に選ばれたときに、建てられたそうです。
『新三景の碑』は同じく新三景に選ばれた耶馬溪から持ってきているらしい、と地元の方が教えてくれました。
善光寺へ続く松並木
これも地元の方が教えてくれたのですが、『三保の松原』入り口から近くの『御穂神社』に続く、約500mの松並木『神の道』は、その延長上は長野県の善光寺へと続いているそうです。
Googleマップで確認しましたが、確かに善光寺の方角を向いている様にも見えます。
この事について、ネットで検索してみましたが、ヒットする情報はありませんでした。
真相はわかりませんが、神社を創建した時期に、遙か善光寺の方角へ向けて設計されたとすると、とてもロマンを感じます。筆者はこの説を信じたいと思います。
まとめ:三保の松原・富士山の見ごろは秋~冬、晴れた日の朝がベスト
ユネスコの世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産である三保の松原と富士山の両方の景観を満喫できる最適の時期は11月~2月です。
晴れた日の朝8時ごろがベストの時間帯です。
逆に梅雨時期から夏場にかけては、富士山が見える日が少なくなりますので、富士山全体が見えたらかなり幸運でしょう。
三保の松原周辺のホテル
秋から冬にかけての朝早く、三保の松原で富士山を見るために最適なのは、近くに宿泊する事です。
三保の松原周辺には徒歩1分圏内に「羽衣ホテル」がありました。
羽衣ホテルに宿泊すれば、三保の松原を充分に楽しめるでしょう。
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以上、この記事が参考になりますと幸いです。
最後まで閲覧いただきありがとうございました。